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チャールズ皇太子ご夫妻を招いてのチャリティーコンサート。会場の飾りつけとプレゼンテーションブーケの創作依頼を受け2月の中旬に会場となるセントジョンズ スミス スクエアーというホールへ下見に行きました。この日のコンサートにまで招待を受け、クラシックミュージックを聴きながらの装飾デザイン、インスピレーションは演奏が始まってすぐに出来上がりました。元々教会だった建物をコンサートホールにしたので、想像以上に天井が高く3メートル以上の高さのアレンジメントが必要です。高さに対する戸惑いがなかったのは、大英博物館装飾のとき経験があったからでしょう。デザインはすぐできました。主催者のOKもその場で取れました。さてダッチェス オブ コーンウォール「カミラ妃」のブーケです。これも主催者側のロゴが忘れな草のためすぐに決まりました。しかし忘れな草が出回るまで一ヶ月は早いので仕入れが少々不安です。
スポンサーの方へのブーケこれはカトレアがお好きということでしたが、カトレアの切花が手に入るかちょっと不安です。ヴァイオリニストの方は“メロディー”というピーチの大きなバラが私の頭をかすめました。これで決まりです。バックグラウンドのミュージックが私のインスピレーションを掻き立ててくれたのでしょう。
仕入れは大成功でした。忘れな草はイタリーから取り寄せることができ、カトレアの切花はオランダから入ってきました。何と花の大きさは25センチもあり蘭の女王の威厳は充分です。そして注文した濃い紫のカトレアは入手が難しいといわれていたので半ばあきらめていましたが、なんと優雅な姿が箱に納まっていました、松坂屋の包装紙のあのカトレアです。嬉しくて嬉しくて、回りにいる人皆に“美しいでしょ”“見て見て”と無理やり見せて廻ってしまいました。誰もがこんなに大きな蘭を見たことがないと絶賛していました。
さて当日は活けこみ時間が2時間しかありません。ところが駐車した場所から飾る場所まで階段が多く搬入に少々手間取りました。またステージには多くのオーケストラ要員が行き来するため、花器の固定をしっかりしないと大変なことになります。はしごをつかっての大掛かりなセッティングに時間がかかりました。
そのうちオーケストラのリハーサルがスタートです。時間切れです。リハーサルの終る3時間後からまた最後の仕上げにかかりました。しかしこのときになると、警察官や警察犬がチェックに入り、事の大きさを今さらながら認識しました。
もちろんコンサート開始までには充分間に合いましたよ。このときアシスタントを勤めてくれた津川さんは、アシスタントではなく私の片腕となり二人で一緒に対の作品を同時に作れました。色々な意味で嬉しかったし気持ちの良い仕事でした。
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ダッチェス オブ コンウォール「カミラ妃に贈ったブーケ(カトレアと忘れな草)」FORGET ME NOT(忘れな草)はそのままの訳になります。
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{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{セントジョンズ スミススクエアー コンサートホール(ロンドンの中心地・国会議事堂近く)
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バックの夕暮れのロンドンに映える春の花のアレンジメント。コンサートホールの舞台にて津川元子作